治水用 堤高(m) 3.8 堤頂長(m) 97 堤体積 (千立方m) 総貯水容量(千立方m)
『光あるところに陰がある まこと栄光の陰に数知れぬ技術者の姿があった』
この堰堤88箇所を選定する際にあたって素人の私にいろいろな方から情報を頂いた。その方々の間で 「『でれいけ』は絶対にはずせないよね。」 「そうそう、『でれいけ』はコンセプトにぴったりです。」 と言う会話が飛び交った。無知な私はてっきり『でれ池』なる池があるものと思い込み資料を捜しあぐねていた。その『でれ池』が人名である『デ・レイケ』であることを知ったのは少し後になってからのことである。(笑) そんな話はどうでもよいのだが、ウィキペディアによると、明治時代にこの堰堤を建造したオランダ人、ヨハネス・デ・レイケ氏は文明開化後富国強兵の日本で砂防治山の施工や監理の指導にあたった陰の功労者であり、彼の建設指導した堰堤は100年たった今も日本各所に現存しているということである。この大谷川のデ・レイケ堰堤もそのひとつであり、そもそも彼はこの四国吉野川の近代治水計画の最初の立案者でもあったようだ。近年になってデ・レイケ氏の功績に陽が当たったことにより、その構築物も同様に見直されたものである。現在に至る日本の発展の歴史は、偉人といわれる人達だけではなく実はこういった教科書に載らない実務の人々の手で作られてきたものなのであろう。
阿讃山脈の高峰大滝山より流れ出てここ美馬市脇町にて吉野川に注ぐ大谷川を守る『デ・レイケ堰堤』は、脇町の『うだつの町並み』から車で5分とかからない場所にあり、近年に整備され記念公園として地域の水辺の憩いの場となっている。市民の公園として見直された堰堤は、ダムのこれからあるべき姿のひとつにダブって見える。人知れず日本に功績を残して去ったデ・レイケ卿は、技術のみならず文化をも遺してくれたものと感謝したい。
近くのスポット 『四国ガチンコ温泉88箇所第5番札所 土柱ランド新温泉』 http://onsen88.info/index.cgi?Sshop=5 『四国ガチンコ温泉88箇所第6番札所 穴吹温泉』 http://onsen88.info/index.cgi?Sshop=6
判子の場所 「ひとこと欄」参照
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「これぞ石積みの堰堤というお手本のような堰 遊び人Mさんによると冬にはライトアップされるらしい。」
これぞ石積みの堰堤というお手本のような堰 遊び人Mさんによると冬にはライトアップされるらしい。
「エリアはよく整備されて公園になっている 季節にはチューリップが咲き乱れるそうだ。」
エリアはよく整備されて公園になっている 季節にはチューリップが咲き乱れるそうだ。
「デ・レイケ氏の記念碑とオランダと日本の国旗」
デ・レイケ氏の記念碑とオランダと日本の国旗
「水量がなければ気軽に観察できる」
水量がなければ気軽に観察できる
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