| 
砂防用堤高(m)  12
 堤頂長(m) 115
 堤体積  (千立方m) −
 計画貯砂量(千立方m) −
 
 『どっこい生きてる有形文化財』
 
 重信川は四国の左肩である高縄半島の最高峰『東三方ヶ森(1232m)』より東温市を経て扇状地である道後平野を形作る、中予地方を代表する伏流川である。江戸時代初頭にこの川の改修にあたった足立重信という人の名に由来しているこの川は、典型的な伏流水であるがため普段は水流が少ないように見えるが、ひとたび大雨が降ると地下から水が溢れ出す暴れ川となる。この川の中流に位置する『除ヶの堰堤』は、砂防のために地域の方々によってのべ15万人の人力で昭和10年に造られた由緒ある堰堤である。
 
 この堰堤を世に知らしめているのは、その時代の一大土木事業であったこととともに、その石積み工法である。使用されている1万8千個の石はすべて瀬戸内の島石であり、国指定の登録有形文化財に指定されている史跡である。
 その造形美のみならず、80年前の手作りの堰堤が、今もって地域の風景に溶け込みながら普通にその機能を果たし続けていること自体が本当の価値であると感じる。四国の幾多のダムの未来の姿をこの堰堤に重ねて想いを馳せたいものである。
 
 いわれを知らない人にとっては見過ごされてしまう地味な堰堤であるが、ゴールデンウィークになると2本の綱が川に渡されたくさんの鯉のぼりが堰堤の上を泳ぐ。
 年に一度の晴れ姿である。
 
 近くのスポット
 『四国酒蔵88箇所61番 男花』
 http://sake88.info/index.cgi?Sshop=61
 『四国酒蔵88箇所62番 小富士』
 http://sake88.info/index.cgi?Sshop=62
 
 判子のありか
 「ひとこと欄」参照
 
 | 
   
 「横河原から重信川右岸を遡ると10分ほどで木々の間に姿を現す。」横河原から重信川右岸を遡ると10分ほどで木々の間に姿を現す。 
 
   
 「台風直後なので水量も多く滝のようである。(画像はクリックすると拡大します)」台風直後なので水量も多く滝のようである。(画像はクリックすると拡大します) 
 
   
 「堰堤に降りると水の流れと石積みを間近に見ることができる。」堰堤に降りると水の流れと石積みを間近に見ることができる。 
 
   
 「堰堤上流。下流では伏流水の川として市街地を流れる重信川も、このあたりから少しづつ清流の面影を見せるようになる。。」堰堤上流。下流では伏流水の川として市街地を流れる重信川も、このあたりから少しづつ清流の面影を見せるようになる。。 
 
   
 「80年前の記念碑。歴史と築造のご苦労を感じさせる。」80年前の記念碑。歴史と築造のご苦労を感じさせる。 
 |